リーダーシップ

リーダーとは?「論語」における君子の9つの名言を実践して人間関係や仕事に役立てよう!

1. はじめに

人生において、成功や幸福を手に入れるためには、良い考え方や行動が必要です。古代中国の哲学書である論語には、君子が持つべき良い考え方や行動が記されています。中でも、「君子はいつも九つのことを思うようにする」という箇所は、リーダーやリーダーを目指す人にとって、仕事や人生において大切な考え方と言えるでしょう。

本記事では、論語に記された「君子はいつも九つのことを思うようにする」について、野中根太郎氏訳による「全文完全対照版 論語コンプリート(誠文堂新光社)」を参考にしながら、その内容や具体的な行動について解説します。

<

2. 君子が思うようにする9つのことと実践するための具体的な行動

(1)物を見る時はしっかり見ようと思う

物事を見る際には、真剣に見ることが大切です。表面的な部分だけでなく、奥深い部分を見抜くためにも、じっくりと見ることが必要です。例えば、仕事でプレゼンテーションをする場合には、資料やスライドをしっかりと見て、自分自身が理解していることを相手にも伝えられるようにすることが重要です。

(2)聞く時は正しくはっきり聞こうと思う

人から話を聞く際には、正しくはっきりと聞くことが必要です。相手が伝えたいことをしっかりと理解し、適切な回答をすることが求められます。例えば、会議で相手の発言を聞く場合には、相手が何を言っているかを理解し、自分の意見を的確に伝えることが大切です。

(3)顔つきは穏やかであろうと思う

人と接する際には、穏やかな顔つきで接することが重要です。表情が暗かったり怒っているような顔をしていると、相手に不快感を与えてしまいます。例えば、仕事でミスをした場合にも、冷静な顔つきで受け止め、問題を解決するために集中して取り組むことが大切です。

(4)容貌は慎み深く上品であろうと思う

外見にも気を遣うことが、人間関係を築く上で重要です。自分自身が清潔で上品な容姿を保つことはもちろん、相手に対しても敬意を払うためにも、相手の目に優れた印象を与えるような服装や身だしなみに気を配ることが大切です。

(5)言葉は誠実であろうと思う

人とのコミュニケーションにおいて、誠実であることは非常に大切です。相手との信頼関係を築くためにも、嘘や誇張を使わずに正直に話すことが必要です。また、相手に対して敬意を払った言葉遣いを心がけ、相手に与える印象を良くすることが大切です。

(6)仕事をする時は注意深く間違えないようにと思う

仕事においては、ミスをしないことが求められます。そのためには、注意深く作業を行い、ミスを防止することが必要です。例えば、書類を作成する場合には、正確性を確認し、必要な情報が漏れていないかをチェックすることが大切です。

(7)疑問が出た時は人に問おうと思う

自分自身で解決できない問題が生じた場合には、他の人に相談することが重要です。自分一人で解決しようとすると、時間がかかったり、正しい解決策を見つけられない場合があります。そのため、適切な人に相談することで、迅速かつ効率的に問題を解決することができます。

(8)腹が立った時は後の面倒を思う

人間関係においては、腹が立ったり怒りを感じたりすることもあるでしょう。しかし、その場で感情的になってはいけません。相手に不快感を与えたり、余計なトラブルを引き起こしたりすることになるからです。その代わりに、冷静になって相手の立場や状況を理解し、後々の関係性や問題解決のために行動しましょう。例えば、仕事で同僚と意見が合わなくて腹が立った場合には、その場で感情的になるのではなく、自分の意見をしっかりと主張したうえで、相手の意見や状況をよく理解し、一緒に解決策を見つけるように努めることが重要です。

(9)自分への利益を目の前にした時はそれが道義にかなったものかを思う

自分自身にとって有益なことがあるときには、それが道徳的に正しいものかどうかを常に考えることが大切です。例えば、ビジネス上で取引をする際には、自分自身の利益を追求することも大切ですが、その取引が他者に損害を与えたり、社会に悪影響を与えたりすることがないように、自己の利益と道徳的な責任のバランスを考えなければなりません。

このように、君子が思うようにする9つのことは、個人的な修練や人間関係の構築、社会的な責任など、あらゆる場面で役立つものです。具体的な行動を取ることで、これらの考え方を実践し、自分自身や周りの人々を幸せにすることができます。

3. まとめ

「君子が思うようにする9つのこと」とは、自分を磨き、他者との良好な人間関係を築くために重要な行動原則のことです。

具体的には、物を見る際には真剣に見ること、話を聞く際には正しく聞くこと、穏やかな顔つきで接すること、言葉遣いや態度に注意すること、相手の立場を理解しようとすること、感謝の気持ちを表現すること、腹が立った場合は冷静になって相手を理解しようとすること、自分にとっての利益が道義にかなっているかを常に考えること、自分を律することが挙げられます。

これらの行動原則を実践することで、自己の成長につながるとともに、周りとの良好な関係を築くことができます。また、これらの行動は、個人的な関係だけでなく、ビジネスや社会生活においても重要なものとなります。君子が思うようにすることは、自分自身と周りの人々の幸せや繁栄につながることが期待されます。

もっと知りたい方、学びたい方はこちら

4. おすすめ書籍「全文完全対照版 論語コンプリート(誠文堂新光社)」

「全文完全対照版 論語コンプリート」は、野中根太郎氏による論語の完全対照版です。論語は、孔子やその弟子たちが語った言葉を集めたものであり、中国の古典の一つとして知られています。この本では、原文とその日本語訳、および釈義が並列して掲載されており、読者は原典の意味をより深く理解することができます。

本書は、君子のあり方や人間関係のあり方について、古代中国の思想が凝縮された言葉が多く含まれています。君子が持つべき徳や、社会的な立場や役割についても触れられており、現代社会でも役立つ智恵が詰まっています。

関連記事